コラム:セロテープホルダ製作物語

株式会社ソーワMDセンター|切削加工|半導体ロボット設計製作|サービスロボット設計製作|機械装置設計製作

コラム:12月11日号タウンニュース藤沢版の掲載記事 2009/12/19

コラム高度な技術を駆使したオーダーメイドの産業用ロボット

■事業内容
ステンレス、アルミなどの切削(せっさく)加工。また、半導体搬送装置、福祉機器や食品製造装置、電子機器の自動組み立て装置、床下点検ロボットといった産業用ロボットの開発設計、製作、組立が中心。生産のペースは製品によって様々だが、平均して年間20~30台を数種類製造。受注したものは、3カ月ほどで試作が出来る。
■半導体搬送装置とは
携帯電話やパソコンに使われる、ICチップのもととなるウェハーを真空層内で移動させ、作業を行うロ
ボットのこと。主にステンレスやアルミ切削加工部品で構築される。高真空の中でも動作が可能なのが、同社製品の特長。真空中で使われる部品は、わずかな精度の狂いや切削表面仕上げの状態で動作中に不純物やガス、ゴミが出てしまい、製品に悪影響が出てしまう。高度な切削技術で「綺麗につくる」ということが求められる。
■企業理念・社名の由来 「人のやらない事、面倒くさい事をやらないと勝ち残っていけない」が同社のモットー。高温のウェハーや、重い物体、腐食性に耐えるものなど、顧客のニーズに合わせ、製品を提供し
ている。切削面の仕上がり具合の差で、同じ設計でも性能が全く違うという。半導体製造装置で培った「綺麗なものづくり」が食品製造機械の製作にも活きる。また、社名の由来は、ソーワのソウが倉田の倉と、相模の相から取ったもの。ワは平和の和。MDはマシンデザインの略。
■ものづくりのこだわり
切削する刃物をよく管理すること。とにかく基本を徹底する。以前は出張ばかりだったが、近年は原点回帰を念頭に社長自ら、旋盤やNCフライス盤を操って加工する。クリーンな製造は、おのずと機械の精度も上がる。また、現場のスタッフには、技能検定2級以上の取得を奨励。「熟練者は、100分の1㎜の段差も指を置いただけで分かる」と倉田社長。
■藤沢市について
市民まつりの手伝いなども行う。商工会議所では、新産業を興す土壌作りに尽くしている。「多種多様な業種の人が、知恵を出し合い、良いものを創造することに魅力を感じる」という。今後については、「最近はクリーンな製造により、食品や医療に関する受注が増えている。これを継続して市の産業発展に尽力していきたい」と話している。